漢方内科は保険診療です。
日本において漢方薬は1976年に保険適用が開始され、現在は約140種類の医療用漢方薬が存在します。当院では丁寧な診療の上、一人一人の体質にあった漢方薬を処方いたします。また、必要に応じて生薬から煮出して内服する煎じ薬も処方可能となっています。
西洋医学だけでは補えない心身の不調に対して、漢方薬が有効な場合があります。
【他院でご受診されている方へ】
すでに他の医療機関でご受診されていらっしゃる方であっても診療可能です。
漢方薬と西洋薬の両方で治療することはよくあります。
西洋薬で治療を受けている方は、漢方薬の併用でさらなる効果を期待ができますし、西洋薬の量を減らすことを目標にしていきます。
双方の薬を服用することが心配な場合は、診療の際に何でも遠慮なくご相談ください。
漢方診療について
漢方薬は次のような方に効果が得られやすい治療方法です。お悩みの方はどうぞお気軽にご相談ください。
漢方診療の主な適応疾患
冷え性 | 手足やお腹が冷えて辛い、冷えによる他の症状の悪化 |
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貧血や虚弱体質 | 風邪をひきやすい、疲れが抜けない、疲れやすい |
ストレスによる 心身の不調 |
気分が落ち込む、寝つきが悪い、途中で目が覚めてしまう、イライラ |
アレルギー体質 | アトピー性皮膚炎、花粉症、鼻炎、咳 など |
おなかの不調 | 食欲不振、胃もたれ、吐き気、過敏性腸症候群、便秘、下痢、腹痛 など |
女性の悩み | 生理不順、月経痛、更年期障害、手足のむくみ、不妊 など |
生活習慣病 | 高血圧、高脂血症、肥満 など |
肌のトラブル | ニキビ、じんま疹、手湿疹 など |
体の痛み | こむらがえり、肩こり、腰痛、頭痛、手足のしびれ、関節リウマチ など |
その他 | めまい、発汗過多、頻尿、筋力低下 など |
- 西洋医学的な検査が必要と考えられる方は、検査を勧めさせていただくことがあります。
漢方の特徴
漢方は「病気」でなく「症状」で選びます!
漢方診療は、まずその方の「証」を拝見するところからはじめます。証とは、東洋医学的な見地からみた、その方の状態や体質のようなものです。症状によっては西洋薬との併用も行います。
また、検査では異常が出ないのに体調がすぐれない方、大病後の体力回復、生活習慣病などの日常における体質改善など細部に渡っての診療することができます。血液のめぐりを良くし身体のバランスを整え体調不良を治療していきます。
漢方薬の副作用について
漢方薬にも少なからず副作用があります。
漢方薬内服中に血圧上昇や体のむくみ、排尿障害、咳や胃もたれ、蕁麻疹などの気になる症状が出ましたら、速やかに医師にお伝えください。
漢方の飲み方
漢方の服用は「お腹が空いている時」の食前、食間の服用がおすすめです。
飲み忘れてしまった場合は食後でも大丈夫です。
食間の服用 | 「食事と食事の間」を指します。 食後2~3時間と言われており、朝食を7時に食べ、昼食を12時ごろ食べる方の場合、9~10時頃に漢方を服用してください。 |
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食前の服用 | 各食事の前、30分~1時間の間に服用を指します。 |
漢方薬を飲みやすくしましょう
漢方薬は「不味い」「苦い」「服用しにくい」というイメージが先行しているのではないでしょうか。
どの生薬が配合されているのかによって最終的な処方の味が決まってきます。漢方薬では、体質に合っている処方(身体が必要としている処方)は、比較的服用しやすいと考えられており、体質に合っていない処方であれば、漢方薬の中でも服用しづらくなると考えられています。
また、生薬の味は「薬味」と言われ、5つの味に分類されます。それぞれに働きがあると考えられ、薬の味を感じることも大切にされていますが、漢方薬を飲みなれていない方で服用しにくいと感じられる場合には、少量のお湯で溶いた生姜湯やゼリー、はちみつ、水あめなどと混ぜて服用されては如何でしょうか。
また、一般的な漢方薬は顆粒タイプですが、「顆粒が口の中に残って気持ち悪い」などのお声をよくいただきます。顆粒タイプの漢方薬は、インスタントコーヒーと同じように白湯などに溶いて飲んでいただくことをお勧めします。
味がどうしても合わない方、顆粒では飲めない方は、粒タイプの漢方薬に変えることもできます(種類が限られます)。
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